2016年9月25日 はじめての茶会体験「上田宗箇流 長月茶会」


六義園のお茶室で開催された上田宗箇流の長月茶会に参加しました。蒸し暑い残暑厳しい一日でしたが、茶道そのものに初めて触れたという親子参加の会員の方も、終了後に非常に印象的な体験になったと語ってくれました。やはり、見聞きするのと体験するのでは大違いなのですね。

会場は特別名勝の六義園。ちなみに、特別名勝は日本全国で36件指定されていますが、関東では、浜離宮庭園と小石川後楽園とこの六義園の3件だけです。三名園である兼六園と後楽園は指定されていますが、なぜか水戸の偕楽園は指定されていません。

 

六義園といえば、徳川五代将軍綱吉の時代に、御側御用人だった柳沢吉保が造営したことで知られています。さすがに、将軍に次ぐ幕府の最高権力者として権勢を誇った御用人は、7年もかけて単なる平地だった場所にこんな庭園を造ったんですね。

 

数々の江戸の大火や、明治維新、関東大震災や空襲などの戦火も免れて、ほぼ往時の姿を保たれただけでもすごいことです。

お茶会の会場となった茶室は収容25名ほどの心泉亭でした。もう一つの宣春亭(ぎしゅんてい)は、5名までの小間で、見学はできましたが、控えの間のような扱いでした。

 

茶室によって、床や釜の位置、茶道口の位置など変わってくるので、客の人数もふまえつつ点前座をどこに持ってくるか工夫が見られます。炉の時期だと必然的に決まってきます。

 

お点前がどこからもよく見えるようにという配慮か、点前座が中央で、客がぐるっと取り囲むかたちでした。冒頭、席主の方からは、日本文化を愛する会の活動とお声がけがきっかけで、こういう場が企画されたとお聞きし感激しました。